盗作しないための定義
盗作しないための定義
盗作とは何か、という論議が起こるのは、盗作と区別が紛らわしいレトリックが存在するからである。他の作品を踏まえた上で新たなものを生み出すという、そのレトリック、つまり模倣や引用などが数多く存在するからであるが、それを盗作者は時として、うまい具合にすりかえてしまう。そういうすり替えが、盗作をのさばらせてしまう危険性を生むのだ。
そこで、レトリックの方法として認められるべく諸条件を列記しておく。
レトリックとして認められる諸条件
1、踏まえた先行作品に、大いなる敬意がはらわれていること。
2、踏まえるべき先行作品が、その当該作品の受け手の大半に認知されていること。(古典として位置づけされているか、受け手の誰もがわかるという広範にいきわたっていることが必然となる)
認知が危うい場合は、作品に近しいところでクレジットされていること。
3、先行作品を応用する、あるいは、新たな解釈を付与し、作品に新たなる解釈を生み出していること。
このうちどれが欠けてもならず、1、の敬意を示すためには、2、3は不可欠かつ絶対必要条件である。
論を待つまでもなく、ある程度その理由は推察されることと思うが、改めて項目立てて述べてみたいと思う。
なお、発表されていない作品を盗むということは、創作者という立場において、また人間としても、下卑た行為であり、いかなる論も待たず、当該本人は罪を恥じ、早急に行為を是正するか、創作の世界から早々に退くべきである。